グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは?入居条件・費用・退居になるとき【家族向け】

認知症グループホームの入居条件・費用・退居になるときを家族向けに解説 ・サービス・施設
「親の物忘れが進んで、家で見るのが難しくなってきた」「施設を探していたら『グループホーム』と書いてあったが、特養や老人ホームと何が違うのか分からない」。そんなときに名前が挙がるのが、グループホーム(認知症対応型共同生活介護)です。 グループホームは、認知症のある人が、5〜9人ほどの少人数で、職員の介護を受けながら共同生活を送る、介護保険の施設的なサービスです。誰でも入れるわけではなく、認知症の診断があり、要介護1以上(または要支援2)で、原則として住民票のある市町村の事業所を使うのが基本です。この記事では、入居条件、国が定めた基準、費用の組み立て方、入居すると使えなくなるサービス(福祉用具のレンタルを含む)、医療が必要になったときの退居、見学で確認することを、厚生労働省の資料と法令をもとに整理します。 先に結論
  • 入居できるのは、医師の診断で認知症と確認された人で、要介護1〜5(要支援2の人は「介護予防認知症対応型共同生活介護」)。要支援1は使えない
  • 地域密着型サービスなので、原則として住民票のある市町村が指定した事業所から選ぶ。他の市町村の事業所は、原則として選べない
  • 1つの共同生活住居(ユニット)の定員は5人以上9人以下。個室が基本で、日中は利用者3人に職員1人以上(常勤換算)、夜間は各ユニットに1人以上
  • 介護保険の自己負担は、1割なら月2〜3万円台が目安。ただし家賃・食材料費・光熱水費などは別で、全額自己負担。特養や老健のような食費・居住費の軽減(負担限度額認定証)は使えない
  • 入居中は、介護保険の福祉用具のレンタルは使えない。必要と判断された用具は、事業所が用意するのが基本(扱いは自治体で違う)
  • 医療的な対応が必要になると、入居を断られたり、退居をお願いされたりすることがある(医療ニーズのある人を受け入れていると答えた事業所は2割台)。入る前に、事業所ごとの対応を確認しておく

※この記事は、元福祉用具専門相談員の立場から、厚生労働省の公開資料と法令で確認できた内容をもとに作成しています。報酬や基準は改定されることがあります。実際の料金や受け入れの条件は、事業所によって大きく違います。必ず見学と契約前の説明で確認してください。

▶ 動画でも解説しています(約4分10秒)

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは

介護保険法では、認知症対応型共同生活介護を、要介護者であって認知症であるもの(認知症の原因となる疾患が急性の状態にある人を除く)について、共同生活を営む住居で、入浴・排せつ・食事などの介護その他の日常生活上の世話と、機能訓練を行うものと定めています(介護保険法第8条第20項)。厚生労働省の資料では、「家庭的な環境と地域住民との交流の下」で、能力に応じて自立した日常生活を営めるようにするもの、と説明されています。
項目 内容
根拠 介護保険法第8条第20項、指定地域密着型サービスの人員、設備及び運営に関する基準(以下「基準」)第89条ほか
対象 認知症の要介護者(要支援2の人は介護予防認知症対応型共同生活介護)
1事業所の規模 共同生活住居(ユニット)は1つ以上3つ以下。1ユニットの入居定員は5人以上9人以下(基準第93条)
居室 1人部屋が原則(処遇上必要なときは2人)。床面積は7.43㎡(和室4.5畳)以上。居間・食堂・台所・浴室などを備える
場所 住宅地、または家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあること
職員 日中は利用者3人に1人以上(常勤換算。利用者数は前年度の平均)、夜間はユニットごとに1人以上(一定の条件を満たす3ユニットの事業所には例外がある)。計画作成担当者を事業所に1人以上(うち1人以上はケアマネジャー)
管理者 認知症の人の介護に3年以上従事した経験があり、厚生労働大臣が定める研修を修了した常勤の人
全国には、14,233事業所、22.0万人の利用者がいます(令和7年4月審査分・厚生労働省)。別の集計(14,341事業所が母数)では、事業所は2ユニットのところが63.7%と最も多く、1ユニットが29.3%、3ユニット以上が6.8%です。運営している法人は、営利法人が55.8%、社会福祉法人(社会福祉協議会以外)が23.7%、医療法人が14.9%でした(令和7年4月審査分)。 利用者の要介護度は、要介護1が22.6%、要介護2が25.4%、要介護3が24.7%、要介護4が16.4%、要介護5が10.3%、要支援2が0.5%で、平均要介護度は2.64です。要介護3までの人が約7割で、特養(原則として要介護3以上)より、軽い人も多く入っていることが分かります。

入居できる人(入居条件)

「グループホームの入居条件」は、検索でもいちばん調べられている点です。法令で決まっているのは、次の条件です。
条件 中身
認知症であること 事業所は、入居に際して、主治医の診断書等で認知症であることを確認しなければならない(基準第94条)。確認できる書類が必要
要介護1〜5(要支援2も可) 要介護の人はグループホーム、要支援2の人は介護予防認知症対応型共同生活介護。要支援1の人、認定を受けていない人は対象外
少人数の共同生活に支障がない グループホームは、認知症のある要介護者のうち、少人数の共同生活を営むことに支障がない人に提供するものとされている
本人の保険者の市町村が指定した事業所(原則として、住民票のある市町村) 地域密着型サービスは、事業所を指定した市町村の被保険者が対象。介護保険施設や有料老人ホーム(特定施設)のような「住所地特例」の対象ではない(介護保険法第13条、第42条の2)
入院治療が必要な状態ではない 入院して治療する必要がある人など、事業所が必要なサービスを自分で提供するのが難しいと判断した場合は、ほかの事業所や病院などを紹介することになっている(基準第94条)
グループホームそのものに、年齢の決まりはありません。ただし、介護保険の被保険者であることが前提です。65歳以上の人のほか、40〜64歳でも、医療保険に加入していて、「初老期における認知症」という特定疾病で要介護認定を受けていれば、対象になります(介護保険の特定疾病)。報酬の仕組みにも、若年性認知症の人の受け入れを評価する加算(1日120単位)があります。

条件を満たしても、断られることがある

ここまでは法令の話です。実際には、事業所ごとに「受け入れられる状態」が違います。日本認知症グループホーム協会の調査(令和7年8月時点、1,239事業所が回答)では、医療ニーズへの対応について、次のような結果でした(厚生労働省の分科会資料より)。
  • 入居者の急変時などに、医療機関との連携がスムーズにできている:78.7%
  • 看取り期に対応している:57.3%
  • 医療ニーズを持った利用者でも、入居を受け入れている:23.0%
  • 医師や看護職員による対応を要する、入居者の医療ニーズに対応している:17.8%
  • 医療ニーズへの対応が困難なことを理由に、退居を求めることはない:13.0%
上は、事業所が「実施できていること」として選んだ割合です(複数回答)。令和4年度の別の調査(1,189事業所が回答)では、医療ニーズを持った人の入居を断ることがある事業所が71.2%、医療ニーズへの対応が難しいことを理由に退居を求めることがある事業所が53.8%、看取り期には対応していない事業所が22.9%でした。調査ごとに聞き方が違うので数字は直接比べられませんが、医療が必要な人を受け入れるかどうかは、事業所によってかなり差があることが分かります。 たとえば、インスリン注射、胃ろう、酸素療法などが必要な人を受け入れるかどうかは、事業所によって違います。「入居できるか」は法令ではなく、事業所の体制で決まる部分が大きいと考えて、見学の前に、今の状態を具体的に伝えて確認してください。

費用はいくらかかるか

グループホームの費用は、①介護保険の自己負担と、②介護保険の対象外の費用の2つに分かれます。

① 介護保険の自己負担(1割の場合)

介護保険の報酬は、要介護度と、事業所のユニット数で決まる1日あたりの単位数です(令和6年6月以降・厚生労働省の資料)。
要介護度 1日の単位数(1ユニット) 1日の単位数(2ユニット以上) 30日・1割負担の目安
(2ユニット以上・1単位10円)
要支援2 761 749 22,470円
要介護1 765 753 22,590円
要介護2 801 788 23,640円
要介護3 824 812 24,360円
要介護4 841 828 24,840円
要介護5 859 845 25,350円
  • 1単位の単価は、地域によって違います(最も低い地域が10円)。上の目安は10円で計算したので、単価が高い地域では、1割前後増えます。
  • 上の単位数は基本部分です。これに、介護職員等処遇改善加算(令和8年6月以降は、処遇改善加算を除く総報酬単位数の14.9〜22.8%)、入居後30日間の初期加算(1日30単位)、医療連携体制加算、看取り介護加算などが加わります。
  • 国の統計をもとにした厚生労働省の資料では、利用者1人の1か月あたりの費用額(保険給付と自己負担の合計。家賃などの対象外の費用は含まない)は、平均で約30.5万円(令和7年4月審査分)でした。1割負担なら、単純に計算して約3万円、2割で約6万円、3割で約9万円です。実際の負担額は、要介護度や加算によって人ごとに違います。
  • 自己負担の割合(1〜3割)の決まり方は、介護保険負担割合証の記事にまとめています。

② 介護保険の対象外の費用(全額自己負担)

介護保険法は、グループホームについて、食事の提供に要する費用、居住に要する費用などは、保険給付の対象から除くと定めています(第42条の2)。事業所が利用者から受け取れる費用も、基準で決まっています(基準第96条)。
費用 中身
家賃、光熱水費、管理費 居住にかかる費用(介護保険の給付の対象外)。金額は事業所が定める
食材料費 基準で、利用者から受け取れる費用として挙げられている
理美容代、おむつ代 同じく、基準で挙げられている
その他の日常生活費 日常生活でも通常必要になるもので、本人に負担させるのが適当と認められるもの
敷金・保証金(入居一時金) 徴収する事業所としない事業所がある。償却(返ってこない分)の有無も事業所による
食材料費などを払うときは、事業所から、あらかじめ内容と費用の説明を受けて、同意することになっています(基準第96条)。これらの金額は、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で、事業所ごとに公表されています。同システムの説明ページの例(架空の例)では、家賃が月5万円と6.5万円、食材料費が1日1,300円と1,500円、敷金が15万円とゼロ、保証金の償却が20万円と償却なし、というように、同じ「グループホーム」でも、費用はかなり違います。 月の合計は、おおまかには次の式で考えます。 月の合計 = 介護保険の自己負担(1割で月2〜3万円台)+家賃+光熱水費+管理費+食材料費(1日の金額×30日)+おむつ代・理美容代などの実費+医療費(通院、薬など)

軽減の制度は使えるか

  • 負担限度額認定証(食費・居住費の軽減)は使えません。対象は、特養・老健・介護医療院と、ショートステイです(負担限度額認定証の記事)。グループホームの家賃・食材料費は、所得が低い人でも、事業所の定めた額を払います。
  • 高額介護サービス費は、介護保険の自己負担分が対象です。家賃や食材料費などは含まれません(高額介護サービス費の記事)。
  • 家賃の助成など、市町村が独自に設けている制度がある場合があります。お住まいの市町村の窓口や、地域包括支援センターで確認してください。
入居の費用感を、在宅や他の施設と比べたいときは、介護費用はいくらかかる?も参考にしてください。

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入居までの間、介護が回らないとき

グループホームは、空きの状況によって、入居まで待つことがあります。その間の見守りや、必要な時間帯の介助を、介護保険外のサービスで補う方法もあります。イチロウは、民間の介護保険外サービスで、利用は任意です。対応地域、料金、希望する日時に対応できるかどうかは、事業者に確認してください。

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※介護保険のサービスについては、まず担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してください

入居すると使えなくなるサービス(福祉用具のレンタルを含む)

グループホームに入居すると、ケアプランの考え方が変わります。在宅のときは、居宅のケアマネジャーが作る居宅サービス計画で、訪問介護やデイサービス、福祉用具のレンタルなどを組み合わせます。入居後は、事業所の計画作成担当者が「認知症対応型共同生活介護計画」を作り、日常の介護は事業所が担います。計画は、本人や家族に説明して、本人の同意を得て作成し、本人に交付することになっています(基準第98条)。 厚生労働省の通知(老企第36号)には、グループホームを受けている間は、その他の居宅サービスや地域密着型サービスの介護給付費は算定しない(居宅療養管理指導費を除く)とあります。ただし、グループホームの提供に必要がある場合に、事業者の費用負担でほかのサービスを利用させることは差し支えない、とされています。
サービス 入居中の扱い
居宅療養管理指導(医師・歯科医師・薬剤師などの訪問による指導) 使える(通知で除外されている)
訪問介護、デイサービス、ショートステイなど 介護保険では使えない
福祉用具貸与(介護ベッド、車いす、歩行器などのレンタル) 介護保険の貸与としては使えない

入居前に借りていた介護ベッドや車いすは、どうなるか

福祉用具のレンタルは、居宅サービスのひとつです。そのため、入居中は、介護保険の福祉用具貸与を別途算定できません(藤沢市のQ&Aも、グループホーム入所中の人は福祉用具貸与の費用を算定できないとしています)。入居が決まったら、ケアマネジャーと福祉用具事業所に伝えて、契約の終了日と返却日を相談してください。月の途中で終了する場合の扱いは、貸与事業所によって違います。 では、入居後に介護ベッドや車いすが必要になったら、どうなるのでしょうか。国の通知には、この費用を誰が負担するかまでは書かれていません。一部の自治体が、都道府県の見解を確認して、事業所に出している通知があります。
  • 札幌市(平成21年):アセスメントの結果、必要と判断した福祉用具は、事業者が用意し、費用も事業者が負担して、介護サービスの一環として提供する。必要でないと判断した場合や、利用者の希望で使う場合は、利用者等と費用負担を協議する。
  • 長岡市(平成29年):利用者の処遇上必要になった福祉用具の利用料金は、介護報酬に含まれているので、事業者が負担すべきとし、原則として利用者や家族から費用を徴収しないよう求めている。例として、ベッド、車いす、歩行器、歩行補助つえ、床ずれ防止装置、体位変換器、センサーマット、ポータブルトイレを挙げている。家族の希望で特別なものを使う場合は、個人の負担になるので、費用負担を協議して、結果を文書で残すとしている。寝具(布団・毛布・枕など)は、「その他の日常生活費」にあたる。
これは、この2つの市が出している通知です。すべての自治体が同じ扱いとは限りません。ただ、少なくともこの2市では、「処遇上必要な用具は、介護報酬の中で事業所が用意する」という考え方です。ここを知らないまま入居すると、「ベッドのレンタル料を別に請求された」といった行き違いが起きやすくなります。お住まいの市町村と事業所に、どの用具が事業所の備品で、どこからが自己負担かを、品目ごとに確認してください。 家族が「今の介護ベッドを持ち込みたい」「使い慣れた歩行器を使わせたい」と思うこともあるでしょう。処遇上必要な用具と、本人や家族の希望で使う特別な用具では、費用の扱いが違うことがあります(上の2市の通知では、後者は利用者等と協議のうえで個人負担になりえる)。持ち込みの可否と費用の扱いは、契約の前に、書面で確認しておくと安心です。

医療が必要になったとき・退居になるとき

グループホームは、「終の住処」になる場合もありますが、そうとは限りません。基準では、入居申込者が入院治療を要する場合など、自ら必要なサービスを提供することが難しいと認めたときは、ほかの事業所や病院などを紹介する、とされています。退居のときは、本人や家族の希望を踏まえて、退居後の生活環境や介護の継続性に配慮し、必要な援助を行うことが、事業所に求められています(基準第94条)。 厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」の説明ページにも、家族が在宅介護に限界を感じてグループホームに入居しても、住み続けることができず、退居せざるを得ない場合があると書かれています。退居後の行き先として、病院、特養、老健、有料老人ホームなどが挙げられています。 なお、調査で「退居を求めることがある」と答えた事業所があることは、事業所が自由に退居を決められるという意味ではありません。医療が必要になっただけで、自動的に退居が決まるわけではなく、契約の内容と、事業所の対応体制によって決まります。契約の前に、退居になる条件を、書面で確認してください。 グループホームの報酬には、医療や看取りに対応する仕組みがあります。
  • 医療連携体制加算:看護師を、事業所の職員として、または病院・診療所・訪問看護ステーションとの連携によって確保し、24時間連絡できる体制を整えて、日常的な健康管理や、重度化したときの対応の指針などを定める(看護師が常駐するという意味ではありません)。令和7年11月審査分では、区分(Ⅰ)のハを算定した事業所が75.5%、イが7.9%、ロが3.7%
  • 看取り介護加算:看取りの対応をした場合の加算。死亡日以前31〜45日が1日72単位、4〜30日が144単位、前日・前々日が680単位、死亡日が1,280単位(令和3年度改定で、死亡日の45日前からに拡大)
  • 入院時費用:利用者が入院した場合、1か月に6日を限度として、所定の単位数に代えて、1日246単位を算定できる
ただし、加算があることと、その事業所が実際に対応できることは別です。上で紹介した調査のとおり、看取り期に対応していると答えた事業所は、調査では57.3%でした。

ほかの住まいとの違い

グループホーム サ高住 老健
対象 認知症の要介護者(要支援2も可) 60歳以上、または要支援・要介護認定を受けている人 等 要介護1以上で、病状が安定し、在宅復帰を目指してリハビリや介護を受ける人
介護 事業所の職員が提供(介護報酬は、要介護度別の1日単位の定額) 外部の介護サービスを自分で契約するのが基本(特定施設の指定を受けた住宅は別) 施設の職員が提供
食費・居住費の軽減 なし なし あり(負担限度額認定証)
選べる範囲 原則として、住民票のある市町村の事業所 全国から選べる 全国から選べる(施設による)
詳しくは、サ高住とは、老健とは、老人ホームの種類と選び方で説明しています。

障害者グループホームとは別の制度です

「グループホーム」という名前の制度には、障害のある人が共同生活を送る「共同生活援助(障害者グループホーム)」もあります。こちらは障害者総合支援法に基づく別の制度で、入居条件も費用の仕組みも違います。この記事で説明しているのは、高齢者の認知症グループホーム(介護保険)だけです。

見学・契約のときに確認したいこと

  • 今の状態で入居できるか:インスリン、胃ろう、酸素、たんの吸引など、医療的な対応が必要な場合は、具体的に伝えて、対応できるかを聞く
  • 退居になる条件:どんな状態になったら退居をお願いされるか。入院したときの居室の扱い(家賃の扱いを含む)
  • 看取りの対応:看取りをしているか、これまでの実績、医療機関との連携
  • 費用の内訳:家賃、光熱水費、管理費、食材料費、敷金・保証金・償却、おむつ代・理美容代。月の合計の見積もりをもらう
  • 福祉用具:ベッド、車いす、歩行器、センサーマットなどのうち、事業所の備品はどれか。持ち込みの可否と、その費用
  • 夜間の体制:夜勤の職員数。何かあったときの連絡と対応
  • 運営の透明性:運営推進会議(家族・地域住民・外部の人が参加)の開催状況と、外部評価の結果。身体拘束をしない方針と、適正化の指針があるか
  • 管理者と職員:管理者の認知症ケアの経験。職員の入れ替わりの状況
  • 家族の関わり:面会の時間やルール、家族が参加できる行事
基準では、グループホームは身体拘束を、利用者や他の人の生命・身体を保護するために緊急やむを得ない場合を除いて、行ってはならないとされています(基準第97条)。あわせて、身体拘束等の適正化のための委員会を3か月に1回以上開く、指針を整える、研修を定期的に行う、ことも求められています。

入居までの流れ

  1. 担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談する:要介護認定を受けていない場合は、先に申請する(要介護認定の申請方法と手順)
  2. 主治医に、認知症の診断書等を相談する:入居に際して、認知症であることの確認が必要になる。必要な書類や様式は、事業所に確認する
  3. 住民票のある市町村の事業所を探して、見学・面談する:事業所は、本人の心身の状況、生活歴、病歴などを把握するよう努めることになっている
  4. 契約して、入居する:入居日に合わせて、今の居宅サービス(福祉用具のレンタルを含む)の終了日を調整する

よくある質問

Q. 要支援でも入居できますか?

要支援2の人は、「介護予防認知症対応型共同生活介護」として使えます。要支援1の人は使えません。

Q. 認知症の診断書は必要ですか?

事業所は、入居に際して、主治医の診断書等で、認知症であることを確認しなければなりません。必要な書類や様式は事業所によって違うので、先に事業所に聞いたうえで、主治医に相談してください。

Q. 親が住んでいる市町村と、自分の住む市町村が違います。自分の近くのグループホームに入れられますか?

グループホームは地域密着型サービスなので、原則として、本人の住民票のある市町村の事業所が対象です。自分の近くの事業所を使いたい場合は、住民票を移す必要があるなど、条件が出てきます。市町村の窓口で、先に確認してください。

Q. 一時的に使うことはできますか?

「短期利用認知症対応型共同生活介護」という仕組みがあります(要介護1〜5で、1日781〜887単位。要介護度とユニット数による)。ただし、受け入れているかどうか、空きがあるかどうかは、事業所によります。

Q. 入居したあとに、要介護度が重くなったら、住み続けられますか?

要介護度だけで決まるわけではありません。医療的な対応が必要になるかどうか、事業所が対応できるかどうかで決まります。入居前に、退居になる条件を聞いておいてください。

まとめ

  • グループホームは、認知症の診断がある要介護1以上(要支援2も可)の人が、原則として住民票のある市町村の事業所で、5〜9人で共同生活をする介護保険のサービス
  • 介護保険の自己負担は、1割で月2〜3万円台。家賃・食材料費などは別で全額自己負担。負担限度額認定証は使えない
  • 入居中は、介護保険の福祉用具のレンタルは使えない。必要な用具は、事業所が用意するのが基本。扱いは自治体で違うので、品目ごとに確認する
  • 入居できるか、住み続けられるかは、事業所の医療への対応で大きく変わる。医療ニーズのある人を受け入れていると答えた事業所は2割台
まず迷ったら、担当のケアマネジャーか、地域包括支援センターに、今の暮らしの困りごとを伝えて、市町村内の事業所を教えてもらってください。

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参考資料

  • 厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会(第257回)資料3「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」(令和8年5月25日):資料
  • 厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会(第218回)資料4「認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)」(令和5年6月28日):資料
  • 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」認知症高齢者グループホーム:ページ
  • 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号):e-Gov法令検索
  • 介護保険法(平成9年法律第123号):e-Gov法令検索
  • 厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)…の制定に伴う実施上の留意事項について」(老企第36号):資料
  • 藤沢市「介護保険福祉用具貸与に係るQ&A」:資料
  • 札幌市「認知症高齢者グループホーム利用者に対する福祉用具の費用負担について」(平成21年12月3日):通知
  • 長岡市「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)における福祉用具の費用負担の変更について」(平成29年3月8日):通知

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