「車いすを選ぼうとしたけど、種類が多すぎてどれがいいかわからない」
そんなお声を、現場でよく耳にしました。
私は福祉用具専門相談員として10年以上、数百件のご自宅や施設を訪問し、車いすの選定・納品に携わってきました。この記事では、車いすの種類・特徴・選び方を、実際の現場経験をもとにわかりやすくお伝えします。
・車いすの主な3種類とそれぞれの特徴
・自走式・介助式の違いと選び方の基準
・失敗しない車いす選びの8つのポイント
・介護保険でのレンタル方法と費用目安
車いすの主な種類
車いすは大きく分けて「自走式」「介助式」「電動」の3タイプがあります。それぞれの特徴を正しく理解することが、最適な一台を選ぶ第一歩です。
① 自走式(自操式)車いす
後輪の外側に付いたハンドリムを自分で操作して移動するタイプです。後輪が大きく(18〜24インチ)、自力で段差を乗り越えやすい設計になっています。
こんな方に向いています:腕や手に十分な力がある方、自分で移動したい方、リハビリ中で自立を目指している方。
② 介助式車いす
ハンドリムがなく、介助者が後ろから押して移動するタイプです。後輪が小さく(12〜16インチ)、コンパクトで軽量なため介護者の負担を軽減できます。
こんな方に向いています:常時介助が必要な方、上肢の力が弱い方、認知症で操作が難しい方。
③ 電動車いす
モーターの力でジョイスティックや操作レバーを使って移動するタイプです。上肢の力が弱くても自分で移動でき、自立した生活をサポートします。介護保険で月額レンタルも可能です(要介護2以上が基本)。
④ リクライニング・ティルト式
背もたれが大きく倒れる(リクライニング)か、座面ごと傾か(ティルト)タイプです。長時間の座位が必要な方や褥瘡(床ずれ)リスクが高い方に適しています。重度の介護が必要な方に使われることが多いです。
自走式と介助式の比較一覧
| 項目 | 自走式 | 介助式 |
|---|---|---|
| ハンドリム | あり | なし |
| 後輪サイズ | 18〜24インチ(大きい) | 12〜16インチ(小さい) |
| 重量の目安 | 10〜16kg | 9〜13kg |
| 操作者 | 利用者本人 | 介助者 |
| 小回り | やや大きい | コンパクトで取り回しやすい |
| 価格帯 | 20,000〜50,000円 | 18,000〜40,000円 |
車いすを選ぶときの8つのポイント
1. シートの幅・奥行き
座面が体に合っていないと褥瘡や姿勢の崩れにつながります。座幅の目安は「お尻の幅+3〜4cm」。奥行きは太ももが浮かない深さが理想です。
2. 重量
車に積み込む場面を考えると、10kg以下の軽量タイプが介護者に優しい選択です。アルミ製フレームの製品は比較的軽量です。
3. 折りたたみ機能
外出・通院時に車のトランクへ収納できるか確認しましょう。ほとんどの標準型は折りたたみ対応ですが、リクライニング式は折りたためない場合もあります。
4. フットレスト(足置き)
乗り降りのしやすさには着脱式・スイングアウト式が便利です。高さ調整ができるものを選ぶと体型に合わせやすくなります。
5. アームレスト(肘掛け)
跳ね上げ式のアームレストは、ベッドや椅子への移乗がしやすく介護負担を大きく減らせます。
6. タイヤの種類
「ノーパンクタイヤ」はパンクの心配がなくメンテナンスが楽。「空気入りタイヤ」は乗り心地がよく段差に強い。日常的な屋内使用にはノーパンクがおすすめです。
7. ブレーキ形式
標準的なレバーブレーキのほか、介助者用のブレーキが後部に付いたものもあります。坂道での安全性を考えると介助ブレーキ付きが安心です。
8. 介護保険対応かどうか
介護保険の福祉用具貸与として申請できるものと、できないものがあります。ケアマネジャーに確認してから購入・レンタルを決めましょう。
元専門相談員おすすめ車いす3選
【自走式】ケアテックジャパン ハピネス CA-10SU
介護現場で最もよく見かけるベストセラー。重量12kg・ノーパンクタイヤでメンテナンスが楽。メッシュシートは取り外して洗濯でき、8色のカラーバリエーションも人気です。
迷ったらこれ:はじめて選ぶ場合は、軽くて扱いやすいモデルや、今の生活動作に合うタイプを選ぶと安心です。
用途に合う商品を、下の商品リンクから確認してください。
はじめて選ぶ場合は、使う場所・本人の状態・介助する人の負担を確認しておくと失敗しにくいです。
【介助式】ケアテックジャパン ハピネス CA-21SU
重量11kg・軽量アルミフレームで介助者の疲労を軽減。反射板と安全ベルト標準装備で屋外使用も安心。コンパクトで狭い廊下でも取り回しやすい。
【自走介助兼用】RAKU 軽量折りたたみ車いす
重量10.5kg・アルミ製でとにかく軽い。介助ブレーキ・レッグサポート・ポケット付きで機能充実。価格も手頃で初めての車いす購入に最適です。
介護保険でレンタルできる?費用の目安は?
車いすは要支援1以上であれば、介護保険の福祉用具貸与として月額レンタルができます(要介護認定が必要)。
| 負担割合 | 月額レンタル料の目安 |
|---|---|
| 1割負担 | 約300〜700円/月 |
| 2割負担 | 約600〜1,400円/月 |
| 3割負担 | 約900〜2,100円/月 |
レンタルと購入どちらがよいかは、使用期間と状態の変化によります。リハビリ中で回復が見込める場合はレンタルが合理的。長期使用が確実な場合は購入も検討しましょう。担当ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談することをおすすめします。
まとめ
車いす選びで最も大切なのは、「誰が、どんな場面で使うか」を明確にすることです。
- 自分で操作できる → 自走式
- 介助者が押す → 介助式
- 上肢の力が弱い・自立移動したい → 電動車いす
- 長時間座位・褥瘡リスクあり → リクライニング・ティルト式
まずはケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談し、実際に試乗してから決�るのがベストです。体に合った一台を選ぶことが、安全で快適な生活につながります。
関連記事
レンタルと購入で迷う場合は、福祉用具はレンタルと購入どちらがいい?家族向け判断ガイドも参考にしてください。
車いす関連記事の役割整理
この記事は「車いすの種類と選び方」を確認する中心記事です。介護保険レンタルの条件や採寸を詳しく知りたい場合は介護保険でレンタルできる車いすの選び方、操作方法は車椅子の使い方・便利な活用法、クッションは車いすクッションの選び方を確認してください。
介護保険レンタルは、基本的に要介護2以上で検討しやすい用具です。要支援・要介護1では例外給付になる場合があるため、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談してください。
次に確認したいページ
介護用品や福祉用具は、商品名から選ぶよりも「どの動作を楽にしたいか」から考えると失敗しにくくなります。
車いすに長時間座る場合は、本体だけでなく車いすクッションの選び方も重要です。
車いすを確認する前に
以下のリンクには広告・アフィリエイトを含みます。車いすは基本的に要介護2以上で介護保険レンタルを検討しやすい福祉用具です。購入前には、自走式・介助式・電動の違い、本人の座位姿勢、家の動線、車いすクッションの必要性を確認しましょう。


コメント